ソフトバンクが株主優待の新設を発表 株式分割によりいくらでもらえるか、他銘柄とも比較

大手通信企業のソフトバンクが、「株主優待新設」と「株式分割」の2つを4月25日に発表し、話題となっています。

株主優待は何で、いくらでもらえるのでしょうか。

また、気になる他の通信会社との比較もしてみました。

気になる他の通信会社との比較もしてみました

「株主優待新設」と「株式分割」を行うソフトバンク <9434>

「株主優待新設」と「株式分割」を行うソフトバンク「株主優待新設」と「株式分割」を行うソフトバンク

≪画像元:Softbank

ソフトバンク <9434> が、「株主優待新設」と「株式分割」を発表しました。

「株主優待新設」

・ 普通株式を1年以上かつ100株以上保有している人に、「PayPayポイント(1,000ポイント)」が株主優待としてもらえる

・ 保有期間は3月31日から翌年3月31日までの間とし、初回は2025年3月31日から2026年3月31日まで

同一の株主番号で3月31日および9月30日最終の株主名簿に3回以上連続で記載されていることが必要

「株式分割」

・ 普通株式1株につき10株に分割、分割基準日は9月30日

・ 2024年6月20日に開催予定の第38回定時株主総会で議案が承認可決されることが条件

つまり…

「2025年3月31日から2026年3月31日まで」に「同一株主番号で100株」保有していると、「PayPayポイント(1,000ポイント)」が株主優待としてもらえます。

株式分割後でも間に合うが「株式分割前の今」から「10株」買付でも

初回の株主優待が2026年3月末となり、2025年3月31日までに100株を保有していればいいためまだ急ぐ話ではないですが、「株式分割される前」から「10株」買付をして準備をしておくこともできます

逆算すると、9月までに「10株」買って、分割されれば100株になり、株主優待がもらえるからです。

ソフトバンク <9434> の株価

ソフトバンク の株価

≪画像元:Yahoo! ファイナンス

気になるソフトバンク <9434> の株価ですが、2024年4月26日の終値では、

株価 … 1,849.5円

1株配当 … 86円

配当利回り…4.65%

現在は株式分割前なので、単元100株を買うなら19万円弱が必要ですが、1:10で分割した後は100株1万9,000円程度で買うことができるわけで、とても買いやすくなります。

ソフトバンクは「非減配」? 「連続増配」は?

「連続増配」は?

≪画像元:Softbank

株を買う時に確認しておきたいのは、減配しないかどうかで、できることなら配当金が毎年増える「連続増配」銘柄だと理想的です。

調べたところソフトバンクは連続増配ではありませんでしたが、2021年、2022年、2023年、2024年と年間配当金は86円/株(税引前)を維持していて、非減配銘柄です。

ただ、気になる点は配当性向が96.7%になっていたことで、あまり高すぎると、企業が再投資に回す利益が少ないわけでリスク要因になります

将来的な減配リスクがないかどうかなど、様子を見ていく必要があります。

比較したいのは他の通信株

ソフトバンクと比較したいのは、他の通信大手企業の日本電信電話やKDDIです。

結論から言うと、日本電信電話、KDDIはどちらも「累進配当」銘柄といって、配当金を減配せずに配当水準を維持し、利益成長に合わせて増配し続けています。

日本電信電話

日本電信電話

≪画像元:NTT

日本電信電話 <9432> の株価は169.4円、配当利回りは2.95%です。

また、2023年3月の配当性向は34.5%、13期連続での増配を記録しています。

分割し、単元100株を買うなら2万円弱で買えるようになりました。

配当推移をみると、2003年から比較して10倍に増加しています。

また、2023年7月1日に1:25の株式分割を行っています。

株主優待はdポイントですが、2年以上3年未満に1,500ポイント、5年以上6年未満3,000ポイントですが、同一の株主番号ではそれぞれ1度きり、合計4,500ポイント上限です。

KDDI <9433>

KDDI

≪画像元:KDDI

KDDI <9433> の株価は4,347円、配当利回りは3.22%です。

また、2023年3月の配当性向は43.4%でした。単元100株を買うなら40万円以上必要です。

KDDIの配当推移をみると2002年度より21期連続の増配をしていて、「連続増配」銘柄。

株主優待もありますが、2025年3月期からは、カタログギフトではなくなり、Pontaポイントなど自社サービスからの選択制(1年以上2,000円相当、5年以上3,000円相当)になります。

新NISAの投資先としても検討

通信株は、NISAで保有している人も多い銘柄です。

なぜかというと、高配当や累進配当で安定した配当金を期待できるからです。

株を特定口座で保有していると、配当金には20.315%(所得税及び復興特別所得税15.315%、住民税5%)の税金がかかりますが、NISA口座で保有していると非課税です。

ソフトバンクの例、分割前100株の場合

NISA、非課税なら86円×100株=8,600円

20.315%を引いた税引後の金額=6,852円

NISA口座に空きがあり、中長期で保有しようと思っているなら、買ってそのまま置いておくのもいいのではないでしょうか。

株式分割で買いやすくなったソフトバンクは分割前から注目を

ソフトバンクの「株主優待新設」と「株式分割」は大きなニュースとして飛び込んできました。

株主優待がもらえるのはかなり先の話になりますが、分割前に単元未満株で10株買っておけば、分割後に100株になり、株主優待の権利ももらえます。

ソフトバンクの配当性向が高すぎることが若干気になりますが、他の通信大手銘柄と合わせて、バランスを取りながら買い進めていくのもよさそうです。

今後も驚くような株式分割が起こるかもしれません。

ニュースに注目しておきましょう。

※最低購入価格・配当利回りは2024年4月25日終値

※特定の金融商品の売買の推奨を目的としたものではありません。

※購入手数料は含まれていません。

著者の紹介

谷口 久美子(たにぐち くみこ)

谷口 久美子(たにぐち くみこ)
Twitter(@KumikoTNGC)

大学事務職員、外資系ITコンサルティング秘書職を経験。

結婚、出産し、現在は2児の母親をしながらフリーライターとして活動しています。大学時代から貯金は大好きで、コツコツ貯め、20代で1000万円貯金をした経験あり。

日々の節約やポイ活はもちろん、外貨預金、株主優待などを取り入れ、無理せず楽しくお金とつきあう方法を研究中です。 優待株・高配当株・J-REIT・米国株も併せ、2022年時点で世帯保有250銘柄以上。

【保有資格】
実用英語技能検定2級,秘書技能検定2級,日本漢字能力検定2級,司書資格,節約生活スペシャリスト

【メディア出演】
2022.9.13 楽天証券トウシル/2022.11.7 週刊現代/2022.12.16 TBS ひるおび/2022.12.16 からだにいいこと/2023.2.18 楽天証券トウシル


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